AM10:40
電車の窓に遠く高層ビルの影が見える。
私はやってきた。魔都・東京へ。
しばらく景色を眺めていると双頭のビル…東京都庁が見えてきた。
その最上階付近を眺め、私は呟いた。

「あそこにヴィシュヌが……」


AM10:50
新宿駅に降り立った。
私は駅の構内をさまよい歩いた。
別に迷ったわけでは無い。

「う…浮気草の露はここには無いのか!?」

探したが無いようなので仕方なく今日の集合場所の高田馬場へと向かった。
電車に乗っていた私はそわそわしていた。
集合時間は11時。このまま行けば特に問題は無い。
なのになぜか、それは…

「…このまま渋谷行っちゃだめがな…」

そう私はハチ公像の周りを1周してみたかったのである


PM3:00
電脳の街、秋葉原。
その日は土曜日で人、人、人の群れで道は埋め尽くされていた。
周りの人達はそれぞれ目当ての物を探して街をさまよう。
私も同じように目的の物を探していた。
しかし、私の探している物は、他の人達とは大きく違っていた。

「何処だ…『アキハバラ』と書かれている看板は!」

私は街をさまよった。


PM5:00
次の目的地は北千住だった。
別の電車に駆け込み、上野の西郷像で1周してみたい衝動を
必死に抑え、地下鉄に乗り込んだ。
だがしかし、ここで重要な事に気が付いた。

北千住?……ネ…ネタが無い!!

(フェードアウト)


PM11:45
私は新宿駅のとある電車に乗り込んでいた。
この電車に乗り込めは、早朝には我が家の地域にたどり着く。
私は背凭れを倒し、深く息をする。

「さすがは魔都……恐ろしい所だった。」

そう言うと、私は目を閉じた。
同時に、今回では、メガテンに関係ある場所とかそういうのよりも
PM11:30には新宿にたどり着いていないといけないのに、
北千住の駅の時点で既にPM10:30で
人気の無い営団地下鉄秋葉原駅の構内を猛ダッシュして、
間に合うかどうかという事の方が恐かった
(註1)
ということは、心の奥底にしまっておこうと固く決意したのであった……



今回の教訓:
時間には余裕を持って


(註1)その電車は私の住んでいる方へ行く最終電車だったので、それを逃すと
    7時間30分待たねばならなかったのである。
    しかも私は金が殆ど無かった為、何処かのカプセルホテルで泊まるという事も出来なかったのであった。