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・北条と徳川の修好交渉
 鷹野透湖  - 08/5/7(水) 22:55 -

引用なし
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    東海ではここ最近、北条と徳川の修好交渉が進展している感じが強まっている。北条が2007年4月の徳川敵対決議で遠江を攻めたようなことを二度と起こさない見返りに、徳川は北条側に付くという構想だ。


▼振られ続けた徳川
 北条と徳川が修好する構想は2005年末に既にあった。合戦仕様の細かくも大きい変更に対応するために行われた武田主催による躑躅ヶ崎館会議で、徳川は「北条側につきたい」と表明した。武田の窮地を救うために共闘した北条織田の一方である織田の同盟国で有る徳川には本来そのような主張をする必要がない。織田の強力な同盟国で有ればよい。

 わざわざこの様な発言をしたこと自体が徳川の状況を物語っている。古い話なので詳細は割愛するが、徳川は常に北条と敵対する政策をとり続けていた。北条−武田−織田の同盟枠組みが強固になってもこのスタンスは変わらなかった。かといって織田との同盟を破棄して上杉斉藤側へ手のひら返しをする戦略も取れなかった。

 斉藤を相手にした北条に疲弊が見られると見、今川相手に自信を回復した徳川は再度相模侵攻を行ったこともある。北条に一蹴された徳川は、斉藤を北条と挟撃してる織田に配慮するという建前を元に一戦で矛を収めたが、勝っていたらどうしたか全く判らない。「北条方に付きたい」と言われても「それは有り難い」以上北条は言う術を持たないのは普通のことである。


▼自らの尺度で測る相手は、鏡に映った自分
 北条に対して自分が強くなったかなと思えば攻め、弱いと思えば戦闘を止める。この徳川スタンスは北条以外に対しても健在だ。今川に対して全く同じ行動を続けている。勝てるときは攻め、負けるときはあらゆる手を使い逃げる。そういう自国を基準に見るから他国も同じだと考える。

 徳川が仕掛けることなく北条が徳川に仕掛けようとした戦闘は2006年4月の一度だけだが、合戦が無い事に厭いた北条が<<例え武田雑賀に見捨てられようとも>>合戦をしたいと仕掛けた敵対行動だった。孤立し万一亡国の憂き目を見ようとも合戦がしたいという者が、勢力の安全を保ちたいという者より多かったことによる結果だ。

 これは徳川の行動には有り得ない北条の行動である。連戦連敗の鳥居峠を闘い続けた北条の行動も徳川の選択肢には存在しない。「弱ってる相手を攻撃する」北条としか見れないのは徳川が自分の行動原理を当てはめるしか解釈出来ないためである。


▼不戦と修好
 争覇PUKは合戦戦略を一変させた。国境線が長く、挟撃による不安を抱える北条は複数勢力による枠組みを必要とする決定をした。成立することに問題はなく、また敵対勢力に逃げられる心配のなくなった争覇に向けては後顧の憂いを立つことが出来ればそれに越したことはない。

 北条の「参加国に対して相互に敵対しない会議」に幾つかの勢力が集まった。徳川にも声を掛け、徳川は出席した。敵対するかもしれないという勢力は立ち位置が決まるまで参加出来ないと遠慮した。

 にもかかわらず、徳川は北条が自国を攻めないという更なる保証を欲しがっている。保証となる物として不戦条約のみならず修好したいと考えている。客観的には鼻で笑える行動だが、徳川の行動原理を考えると納得がいく。信用の出来無さっぷりは自国の信用の無さを映しているのである。


▼北条の利害、徳川の利害
 不戦に関して北条の利点は一点のみ。どこかで勘違いした徳川に攻められない言質が取れるだけである。しかもこれも信用出来ない体質の徳川にどれだけ効くか判らない。徳川の不戦は信用出来るレベルて相手が攻めてこないことを期待するのみだからだ。参加国に敵対しない会議に出席してる徳川は、危うく木曽川沖を北条上杉戦と同時発生させるところだった。徳川は織田と一蓮托生するしかなく、それは必然的に対上杉斉藤側であり、すなわち北条側でしかないからだ。

 徳川の利点は自己満足の一点。北条は敵対しない会議を主催しており、更に敵対の強制解除が無くなった今、徳川を攻めることは数年無いと見て良い。今不戦条約を結んでも数年後まで有効とは言い難い以上、現状以上の北条からの侵攻は有り得ない。少なくとも条約が合戦仕様の大きな変更までとするのであれば不必要極まりない。

 故に、現実的な利点は北条の方が大きいとは言える。しかし上述の通り双方ともに利点は少なくわざわざ不戦条約など結ぶ必要はない。

 一方修好となると異なる。徳川は北条に対して不信を抱えているし、北条は徳川を毛嫌いしている。同盟するでもなく仲良くしようなどということが一体可能なのかどうか。イベントを一緒にやろうくらいならよい。合戦で互いに困っていたら助ける等という話になったらそれこそ面倒である。徳川が困ってる時には恐らく織田も困ってるし更には雑賀も困ってるかもしれない。優先順位は自国>武田>雑賀>織田>その他であるから何を言われようと徳川を助けてる暇なんかない。北条は徳川の助けを元々求めない。


▼結局修好はなるか
 不戦条約の締結の可能性は有りうるが、修好条約は難しいだろう。徳川から見て不戦条約の締結だけでは不審がぬぐいきれないというのであれば条約など結ばずに終わることだろう。物別れに終わった場合、北条の心証はそう変わらず徳川の不信は深まるだろうが情勢からみて当分相互に何か起きることはない。故に、相互感情がどうなろうとうやむやのうちに物別れに終わるのが双方にとっても良いと思われるが、予断は許さない。注視していきたい。


書くに当たって影響を受けたサイト↓
イスラエルとシリアの和平交渉
389 hits

☆外交放談 とおこ 08/5/7(水) 22:53
・北条と徳川の修好交渉 鷹野透湖 08/5/7(水) 22:55
妄想話 伊吹舞神楽 08/5/13(火) 7:48
Re:妄想話 鷹野透湖 08/5/19(月) 0:17
・垂直統合と水平分業 鷹野透湖 08/5/20(火) 0:21
・東西の均衡は維持されるか 鷹野透湖 08/9/7(日) 23:00
織田の変心、風雲の崩壊 鷹野透湖 08/10/11(土) 0:38

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